★まずはお一つクリックお願いします★
前回の続きですが、百貨店の再生について書いてみたいと思います。このコンテンツは中々人気もあり、「早く続きを書いてください」との声を頂きました。ありがとうございます。皆さん、百貨店に対しては少なからず色々思う事があるようですね。
前回書いた内容をまとめると、百貨店の漠然とした問題点は「その他の販売チャネル、ひいては各百貨店同士ですら差別化が出来ていない」「現在の売上構成を衣料品が多数を占めているが、今後この構成比では苦戦が続くと思われる」という2点でした。それでは、どうしたらこの点をクリアする事が出来るでしょうか。
この2点を考えてみると、最も手っ取り早いのは衣料品以外の何かを積極的に取り扱い、それを差別的要因としてマーケットにアピールしていく事がポイントになりそうです。現状の百貨店は売上構成もほぼ横並びですから、この収益構造を変化させていく事で独自性を打ち出していけるのではないでしょうか。
それでは、具体的にどういった品揃えにすれば良いのでしょうか。色々と目先を変えた商品を考えてみたのですが、例えば「車椅子」というのはどうでしょうか。社会的に高齢化が進み、家庭内での介護珍しくない昨今、車椅子を所有する方も増えてくると思います。でも、車椅子には一体どういう種類があるのか、そもそもいくら位するのか、どういうメーカーのものがあるのか、普通に生活しているとこうした医療器具について知る事は難しいと思いませんか。
更に車椅子なんてどこで売っているのかも分かりませんし、選び方も分かりませんよね。ネットショップで車椅子が買えたとしても、あれだけ大きい物を実物も見ずに買うというのはちょっと勇気が必要かもしれません。
そんな中で、例えば車椅子を手広く取り扱っている百貨店があったとしたらどうでしょうか。数十台の車椅子を比較する事が出来て、店員の方からの親切なアドバイスも受けられる。車椅子の扱い方や押す人の心掛け、転倒した時の起こし方や車椅子を使ったリハビリ・筋力トレーニングの方法まで教えてくれたとすると、とても助かりますよね。
車椅子に関しても国産メーカーのものもあれば、ちょっとオシャレなイタリア製やフランス製の車椅子もあったり。配送料金が無料であったり、数年間の無料メンテナンスが可能であったり、ちょっとこだわって自分だけのカラーリングにしたりカーボンフレームにするなどのカスタマイズが出来たり。
商品及びサービスに関して色々な特典が付くのであれば、きっと皆さんその百貨店に訪れるのではないでしょうか。地元のスーパーには出来ない品揃え感とサービス、更には周辺の百貨店ではどこもそのような取り組みをしていない、こうした状況であれば確実にその百貨店を目指して人々は足を運ぶと思います。車椅子は決して安い商品ではありませんから、百貨店側としても多くの顧客を持つ事で大きな利益を確保する事が出来るでしょう。
もう少し考え方を広げると、車椅子だけではなくそれを利用する際に便利なシューズであるとか、少々の雨を防げる防水性のポンチョのようなものとか、そうしたウェア関連を扱っても良いでしょうね。または災害時に備えて車椅子のどこかに装着出来る非常食や飲料のセットなどを販売したり。車椅子の方だからこそ、万一の事態に備えた装備はとても大事だと思いますから。
上記の例のように、ある商品に付随する商品を沢山用意することで、車椅子を買って終わりとはならず、利用者のライフスタイルにとって必要な百貨店という価値が生まれると思います。その積み重ねが「あの百貨店は車椅子関係が充実してるよ」という差別化となり、まさにその道のプロとなるのではないでしょうか。
それから僕は、百貨店は必ずしも買い物を目的としなくても良いのではないか、と思っています。買い物と言うよりは何か情報やサービスを提供する場所にした方が、これからの時代に合っているように思います。具体的に言うと先ほどの例で出た車椅子、これは捉え方によっては「介護」というジャンルをサポートする物と言えます。
そこで、例えばフロア内に介護に関する様々なサービス窓口を用意するのです。「車椅子の家族達が参加者の一泊二日ツアー」「無添加・無農薬食品の購入及び自宅配送」「同じような症状の方に評判の病院や入院施設の紹介・予約」などなど。そうです、いわばホテルのコンシュルジュのようなサービスを百貨店が行なうのです。
今の時代、インターネットを利用して様々な事が検索出来ますから、こうしたサービスは一見不要に思うかもしれません。でも、検索すると言う行為は思った以上の時間を消費します。皆さんも調べ物をしていたら一日が終わっていた、という経験はありませんか?情報は集める事が容易になればなるほど、その蓄積作業に没頭するため時間を費やしますし、集めた情報の精査に更に時間を使う事となります。そうした作業を煩わしいと思う方も多いですし、例えば今回のケースで取り上げた介護に関わる家族にとっては、手厚いサービスを誇るその百貨店で全て済ませたいと思う事でしょう。
もちろん、介護というテーマに関わらずちょっとした生活のイベント的な事をコンシュルジュ窓口を設けても面白いですよね。例えば結納、結婚式は専門の事業者も沢山あり選択肢は充実していますが、結納を行なうための情報は結婚式ほど浸透していませんよね。そこで、百貨店として結納に必要な品々の販売はもちろん、結納場所の提案や紹介、スーツを新調したいのであればその優待券、着物のレンタル、カメラマンの手配などを結納パックとして用意するのです。
こうした取り組みを積極的に打ち出せば、「結婚式は自分たちで考えるとして、結納は百貨店のパックにしようか」というカップルも増えてくる事でしょう。ただサービスを作るだけではなく、それがその百貨店のウリになる位までプロモーションを浸透させる、この2つがセットになる事も重要ですね。
サービスを実現するためには、百貨店側にも各種業者との連携やそれぞれのサービスを提供するサービススタッフの育成、くつろげるフロア環境の構築などテーマが沢山あります。でもそれは今まで培った取引先との実績や社員教育などで簡単にクリア出来るのではないでしょうか。
いかがでしたか。全国に存在する百貨店ですが、どの百貨店も同じようにお客様離れに頭を抱えています。このままだと利用するのはデパ地下とトイレだけ、という笑えない結末も聞こえてくる最近、是非百貨店に頑張ってもらいたいですね。
百貨店の強みは何と言っても老舗の持つ伝統と信頼、しっかりとしたサービススタッフと顧客ニーズにしっかりと答えるプランや独自の品揃え感を出していけば、きっとそれぞれの百貨店には、目的を持ったお客様が途切れる事無く足を運ぶ事でしょう。そう、私達が子供の頃手を引かれて百貨店を訪れたように。
PS:
アンティーユの方のBlogですが、最近は熱心に更新に励んでいます(笑) そちらもご愛読&クリックをお願いします。皆様のパワーをアンティーユのBlogにも頂けますと幸いですm(__)m
現在運営を手掛けているセレクトショップ antilles(アンティーユ)のBlog
http://www.antilles-shop.com/
母体であるエサンス社のWEBサイト
http://www.aisance.co.jp/
☆クリックお願いします→ランキングヘ☆
ALTACIA(アルテイシア)~クラシコイタリア レディース スーツ ドレスシャツ スタイルの提案~
携帯からもこのサイトがご利用いただけます
http://altacia.exblog.jp/にアクセスしてみてください