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今日から9月、時が過ぎるのはあっと言う間ですね。昨年8月にALTACIAは実店舗での営業を停止しましたが、それからもう1年が経ったというのは少々感慨深い物があります。現在はアンティーユにてディレクション業務を行なっていますが、一方でこのBlogを続けさせてもらっているのはALTACIA時代からの多くの読者の皆様に楽しく何かを読んで頂こうと思っているからです。幸い、僕にとっても気楽な立場で書ける場となっていて、気ままに書かせて頂いています。この記事にもアクセス頂きありがとうございます。皆様に楽しんでもらえていれば幸いなのですが。
今日は久しぶりにファッションについて書いてみたいと思います。9月と言うのはファッション的には微妙な時期でして、暦の上では秋なのですが実態は日中の気温が30度前後あったりと、残暑を感じる月です。個人的には本格的に秋が来たなあ、というのは10月中旬頃ですかね。感覚的な季節と実気温の差があるというのが、今の日本の風土です。
こういう言わば季節の変わり目のような時期は、一年を通して意外と多いというのが実情です。僕はこの時期を秋モードと呼んでいるのですが(気分だけ先行して秋の雰囲気になる時期の事です)この秋モードについては8月下旬~10月上旬、同様に春モードは2月下旬~4月上旬の期間がそうと言えるでしょう。2シーズン合わせると約3ヶ月、一年の4分の一というのはおそろかに出来ない日数です。
こういう時期は特に着るものに困りますよね。中にはウールやファーに手を伸ばす猛者もいますが(笑)、せいぜいどこかワンポイントに秋のアイテムを取り入れる位でしょう。でも一番多いのは「何となく夏物を引き続き着ている」という方ではないでしょうか。これは気温を考えた時に自然とそうなってしまう訳で、無理もない選択だと思います。
ただ一方で夏物を着続けたい所ですが何となくお盆を過ぎると思いっきり夏物、というのがちょっと違うような気分になりませんか。真っ白なチュニックブラウスやノースリーブ、ショートパンツなどがちょっと気恥ずかしくなるような感覚です。かと言って秋物で全身着るのにはまだまだ暑いし、でもかと言って・・・・という三歩進んで三歩下がるような攻防が心の中であったりなかったり(笑)
僕自身もこういう時期は着る物が難しかったのですが、数年前より一つの法則と言うか鉄則を発見しました。それ以来、この時期を難なく乗り越えられ、楽しめるようにすらなりました。簡単な事なのですが、それは「秋モードの季節はとにかく黒を着る!」です。厳密には黒だけでなくグレーも含めた無彩色を着ると言う趣旨です。
(出番が多く重用するベスト MarmotXEDIFICEのWネーム 傑作アイテムです)
良く考えてみると季節感を出すのに手っ取り早いの素材というよりはは色ですよね。秋ならばボルドーやブラウン、マスタードイエローが雰囲気です。でも、こういう色を着るのにはまだちょっと早いかな、と言うのがこの秋モードの時期。ならば素材で、と言っても今度は気温の問題があって中々ガラリと変えるのも難しいです。
今までは僕も密かに、電車に乗っては「おっ、そろそろ秋物を着ても大丈夫かな」「いやいや、今は着るな時期が悪い(笑)」など、付和雷同っぷりを露呈しておりました(笑) そんな中で「ここはいっその事一度色をなくしてみてはどうか」と思ったのが発端でした。
実は僕自身黒が苦手で、以前はほとんど着なかったのですが、この事に気付いてからは、秋モードの時期に積極的に着るようにしました。黒のシャツに黒のパンツ、黒のシューズなどなど・・・ 全身黒の日もあれば、どこかに取り入れる日もあったり。とにかくこの時期は黒をフル稼働させています。そうすると、何と言うか余り季節に対して焦らなくなったんですね。黒を着る事で色をリセット出来て、ゆっくりと移行できる気分になりました。
(コットンリネンの細身カーゴ ボトムも黒は便利です)
同じ理屈でグレーも便利です。この時期はチャコールだと少々重い場合もあるので、ミディアム程度が重宝します。逆に白は避けた方が良いですね。使ってもどこか部分的な程度が良いと思います。何故なら冬を迎えると白は意外に活気付くのですが、この時期は夏を引きずっているようで区切りがつけ辛いからです。こうしてモノトーンを中心にスタイリングを考えればあら不思議、何となく居心地の良い印象が出来上がります。(ちなみにネイビーも秋モードだけでなく春モードでも便利です)。
素材についてですが、あれこれ悩むよりは基本のコットンが使いやすいですね。ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維も季節感を消す意味で便利です。特にボトムがこの時期は難しいので、積極的にこうした素材を揃えておくと便利です。でも便利だからと言って、オールシーズン履いてはいけませんね。あくまでも繋ぎの素材と割り切れば、ファッションにもメリハリが生まれます。
(EDIFICEの黒字にゴールドのプリントTシャツ インナーに使うと温度調節も簡単です)
季節感と気温がマッチしてきたら、それぞれの季節に見合った素材をドシドシ取り入れましょう。秋冬であればコーデュロイやフランネルなどのウール素材、ベロアやモヘアなども楽しみたいですね。その頃になれば、素材だけでなく色も合わせてバリエーションを楽しむ事が出来そうです。
最後に、いつ本当の秋物を着るかですが、無彩色で過ごしていると何となく色目を着たくなるんですね。それが時が過ぎれば自分が楽しめる気温と一致してきますので、あとは各々のタイミングでお願いします(笑) おそらく「ちょっと暑いけどもう着始めるか」という気分になると思います。無彩色を通る事で、気温よりも色目の楽しみを選べるようになりますから、今までより一層季節のスタートを楽しめると思いますよ。
久しぶりにファッション談義を書いてみました。皆様の楽しいファッションライフのお役に立てば幸いです。
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