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9月24日で、僕が勤めている
アンティーユは一周年を迎えました。これも沢山のお客様に愛されているお陰と、しみじみ感じています。この場を借りまして、改めて深くお礼申し上げます。
この事は、同時にアルテイシアが活動休止してから一年が過ぎたという事でもあります。そんな訳で僕にとって9月という月は二重に感慨深い意味を持っており、色々な出来事を回想したり反省したり、あるいは再度奮起したりと、大きな節目となっています。
この一年を振り返ってみると、やはり大きいのは世界的な景気後退でしょうか。オープン直後は世の中も全くそういうムードは無かったのですが、丁度10月の後半頃からでしょうか。米国の金融バブル崩壊など急に世の中が騒がしくなり、暗い話題が多くなってきたように想います。それでも、しばらくは実需と言う意味ではさして影響は無かったのですが、今年の2月頃からでしょうか、店頭に立っていてもそういうムードを感じる事が何度もありました。具体的には、お客様の買い控えという程ではありませんが、購入点数が少し減ったり来店頻度が減ったりという方をお見かけするようになりました。後、多かったのがオフィスの移転による移動ですね。「実は今月末で品川に・・・」など、少なくない人数のお客様からこうした話をお聞きしました。コストダウンの一環でオフィスを集約する企業が増えた結果、こうした小さなセレクトショップにも影響が出ているという訳です。
それでも、アンティーユのお客様に関して言うとまだ十分恵まれていると言うか、売上に関しては多少の増減はあるにしろ安定しております。これは今年多くのショップが劇的な売上高の減少に見舞われている事を考えますと、いくら感謝してもし足りない程の出来事だと痛切に感じています。「安い物が欲しいわけじゃなくって、アンティーユさんならではのセレクトが見たいんです。」よくお客様よりこのような嬉しいお言葉を頂きます。値段ではなくクオリティ、シルエット、そしてワクワク感、こういう出会いこそがセレクトショップの魅力であり、それを購入可能なプライスゾーンでご提供する、この使命感はこれからも変わる事は無いと想っています。
(現在アンティーユは1周年フェアを開催中です 秋の新作が盛り沢山揃っています)
一方、大変なのはメーカーや商社などの商品を生産、供給する側です。多くの企業が直面している売上高の減少にどのように立ち向かうか。これは企業のアイデンティティを再認識する機会であると同時に、ビジョンに基づいた戦略性が問われる局面でもあります。柔軟な組織の企業ほど、こういう局面を打開するのが早いでしょうし、ピンチはチャンスと言わんばかりに更なる飛躍を遂げるんだと想います。
その反面、自らの利益確保を最優先にするメーカーであれば製品原価を不当に下げたりするなど、モラルハザードに近いような活動を取る企業も出てきているのも事実です。同じ価格で提供されている商品が、ある時から良く見えなくなった、そんな経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。僕も洋服に関してはある程度経験値もありますので、そういう商品は見れば大体分かります。残念ながら、メジャーなブランドネームが付いているからといって安心出来ないのが現状です。
ちなみに、僕がお世話になっているエサンス社はどうかというと、常にギリギリの所でコストダウンと格闘しています。「いかに従来と同じ品質で商品を供給出来るか」という観点から、あらゆる手を尽くしている印象を受けます。実際製品のクオリティは従来とほとんど変わっていませんので、こうした時勢の中では益々貴重なブランドとなっていくに違いありません。ブランド的にも、こうした信念を貫く事が一番大事ですし。
商社に関しても同様です。ポリシーのある商社はクオリティをあくまでも第一に考えて、プライス感やブランドの持つある種のオーラを含めて引っ張ってくるわけですが、安易な商社だと孫受けのような感覚で日本の総代理店からのブランドを並べるだけ、というパターンもあります。要するに「売れそうなブランドを並べてみました」という事です。ショップ側も無策ではありませんから、そういう商社は早晩他社へ乗り換えられてしまう事になるでしょう。何故なら人気のブランドほど多くの商社が手掛けるからです。
そういう意味では、商社の独自性というのは自社でコツコツと世界を回ってブランドを探してくる事なんでしょうが、今やファッション先進国の日本、世界中の至る所に日本のバイヤーがいると言われています。こうなると競合は避けられない状況で、発掘してダイヤモンドが出れば一儲け、という所でしょうか。そこまで独自性を持つ事は難しいですから、結局はショップ側と蜜に連携をとり、win-winの関係を第一に考える商社が、地道ではありますが堅実に生き残っていくような気がします。
話が少々ドンヨリしてきましたが(笑)、良い事も沢山ありました。アルテイシア時代のお客様が、少しづつですがアンティーユにお越し下さるようになってきたのです。西新橋エリアに縁が無い方も多くいらっしゃるのですが、それでも何かのついでに立ち寄って頂けるのは、僕にとってこの上ない喜びです。中には京都や大阪、名古屋に福岡と様々なエリアからいらっしゃるお客様に、その都度深く感謝しています。
また、シャツのセミオーダーや雑貨類の販売など、少しづつですがショップとしての間口を広げて行く事が出来ました。それぞれ継続していく事でサービスの質も高まっていますし、それ自体がきっかけとなって新しいお客様がご来店されています。これからもこうした間口を広げる取り組みを通じて、アンティーユの魅力に深みを出していきたいと思っています。
(運良く送られて来た山崎10年を祝杯に 久々に飲みましたが腰が抜ける位美味しいです(笑))
また、アンティーユというお店は「アルテイシア」と「フェリーチェ」という2つのセレクトショップがベースにあるのですが、これらのテイストの融合がこの一年掛けて出来たかな、という気がしています。現在僕と女性スタッフの荻野さんとの2名体制でショップは運営しているのですが、要するに融合というのはこの2人のシンクロ率の事なんですね(笑) セレクトショップで難しい事の一つがバイヤーのイメージの共有だと思います。人間ですから全く同じ感性、価値観はあり得ませんし異質なものが新しい何かを産む魅力もあります。そういう意味で100%は無いのですが、逆に50%程度だと今度は何も決まらないという八方塞がりな状態になります。「朝御飯はご飯がいい」、と言っているのに「いや、パンだ」と言う位の完全な決裂です(笑)
幸い荻野さんとは当初からかなりの部分で価値観が一致していましたので、それ程困る事無くスタート出来ました。更に一年を掛けて、お互いの持つテイストの幅広さやスタイリングの特性、カラーリングのバリエーションなど多くの事を話し合ってきました。話し合いを重ねる事でお互いの良さを取り入れられたと思いますし、アンティーユとしての共通のビジョンのような物が益々形になってきたと感じています。
それが実際の売上にも反映されていると感じたのが、この夏のアンティーユでした。セレクトしたアイテムに関してはほとんど全て完売しましたし、自社ブランド「Purifier(ピュリフィエ)」のニットアイテムとの相乗効果でショップ全体も活気が出ました。これはショップとしてのテイストがお客様に分かりやすく伝わった結果だと捉えています。ショップとしても大きく弾みがついたシーズンでした。
ショップ、お客様、取引企業、こうした動きがあった中で一年が過ぎました。もちろん課題はまだまだありますが、逆に言うとその課題を克服する事で、ショップとしても更に成長するというチャンスでもあります。何でも景気のせいにするのは簡単ですが、景気は「気」、人の気持ちで生み出され消耗していくもの、大事なのは「どうなるか」、ではなく「どうしていくか」・・・という話を書こうとしてふと自分のBlogを見返してみると、
余裕で既に書かれていました(笑) よければこちらもご一読ください。このエントリーは我ながらイイ感じに書いており、かなり気に入っています。
2年目のアンティーユ、アルテイシア(WEB SHOP、Blog)も含めてどうぞ宜しくお願いします。
PS:
アンティーユの方のBlogですが、最近は熱心に更新に励んでいます(笑) そちらもご愛読&クリックをお願いします。皆様のパワーをアンティーユのBlogにも頂けますと幸いですm(__)m
現在運営を手掛けているセレクトショップ antilles(アンティーユ)のBlog
http://www.antilles-shop.com/
母体であるエサンス社のWEBサイト
http://www.aisance.co.jp/
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