★まずはお一つクリックお願いします★
以前、このBlogでご紹介した事がありますが、デジカメはRicoh GX200を使っていました。無骨なフォルムが気に入りつつも、最近はiPhoneでの簡易撮影で事足りる場面も多く、たまに思い出して使っていました。
一ヶ月ほど前ですが、撮影しようと思い操作していた所、誤って床に落としてしまいました。電源は入るのですがレンズが出たままになってしまい、撮影が不可能になってしまいました。
保証期間は過ぎていたので、メーカー修理に出そうかとWEBサイトでサポートページを閲覧したのですが、レンズ動作不良については23,000円ほどかかるとの事でした。GX200はグリップ感や操作性が気に入っていたのですが、修理料金を考慮すると、もう少しの差額で別の新品が買える事に気づきました。
そうすると、新しい方も気になるのは自然な流れで(笑)、最近のカメラ事情などを見つつ、最終的に決めたのはNikon COOLPIX P310でした。決め手はF値が1.8とかなりの明るさなので、室内撮影に向いている点、後はルックスという単純な理由でした(笑)。
色はブラックとホワイトがあるのですが、意外にも気分的にホワイトがよく思えましたので、そちらを入手しました。質感は少し軽い印象ですが、汚れが付きにくい素材でしょうし、意外と気に入っています。
ところで、今回の事を通して、製造業、特に電化製品という物の存在価値というのが、もはやすっかり変わってしまったな、と痛切に感じました。
恐らく20年ほど前までは、電化製品というのは基本的に高価であり、購入する機会も少ない物でした。例えばカメラなどは、パンフレットを見比べてさんざん迷って、良い物をエイヤッ、という勢いで買う位なものでした。
当然、買ったからにはそれを大事に使う訳で、万一の事を考えて保証に入ったり、調子が悪ければ近くのカメラ店に持って行き修理してもらう、というメンテナンス行為も当たり前でした。幸い、日本の電化製品は耐久性が高かったようで、母親も掃除機を10年以上使っていたりしました。その間ノートラブルでしたし、買い替えも引っ越しなど生活環境の事情によるものでした。
まさに「made in JAPAN」がブランドだった時代と言えますね。それ程安価ではないけれど、人々が買える手頃な価格、それに対しての耐久性の高さなど、日本の電化製品は世界中で愛されていました。
ところが、状況は変化します。中国に代表されるBRICSの経済発展、人口増加。日本国内でのバブル崩壊による慢性的な経済不況、大手企業のグローバル化。この結果、企業はこぞって中国など人件費の安い国外に工場を建設し、製造業はあらゆる商品を、低コストで生産する事が可能になりました。
消費者にとっては喜ばしい事でしたが、生産者側にとっては良い事ばかりではありません。それは何をもたらすか、ダンピングに近い値下げ競争ですね。デジタルでバイスなど新しい分野の製品ならともかく、カメラ・テレビ・パソコンなどの家電、ある種成熟した製品に待っていたのは、値引きによる薄利多売の世界だった訳です。
今まで世界市場で愛されていた「made in JAPAN」ブランド、これにも変化が表れます。中国に工場を移転し生産していく、こうなるとブランド名こそ日本企業ですが、中身は中国製という製品が出来上がります。更に、製品を構成する部品まで中国製となってくると、同じパーツを使った日本名中国製という製品が、各ブランドから登場します。
これにより、多くの消費者にとっては「名前は違うが中身はどこも同じ」という状態になりますから、益々「made in JAPAN」ブランドを選ぶ理由が無くなり、より安いもの、という視点しか持てなくなります。
こうした流れで時間が経過していくと、メーカーは次々に新しい製品を安く作ることで、収益を獲得しようとします。新製品というのは発売当初は魅力的ですが、その人気が継続するかどうかは、マーケティング、デザイン性、堅牢性、価格などの要素が高いレベルで保たれた時でしょう。一方、製品を低コストで作る努力も必要ですから、その関係性から導きだされた結論は「安く作って、どんどん買い替えてもらおう」という、使い捨て文化であると言えます。
新製品の開発、投入を重視し、一方で堅牢性やメンテナンス性を後回しにする、そうなると、消費者が購入した製品のメンテナンスを考えた場合に、例えメンテナンスの価格が適正だったとしても、それは別の新製品と大差ないという、今回のようなケースが起こり得る訳です。
電化製品において、新製品がいきなり安い、これはオープン価格という制度によるものですね。販売店によって価格を決めても良いというこの制度。これを始めた事も、現在の状況と関係があるように思えます。大型家電店が力を持ち、メーカーは「売ってもらってる」という従の立場になっているような気がします。ですがこれも栄枯盛衰、ここ数年でネット販売によるキラープライスが出回り、消費者は家電店で商品を見て、ネットで購入するという購買行動を取り始めています。
大型家電店のウリの一つは長期保証だったりするのですが、これも先ほど述べた通り、修理代金と新製品を比較した際、買い替えた方が安い場合も少なくないのです。そうすると益々家電店で買う理由が見当たらない訳で、この流れは今後間違いなく加速していきますね。
大型家電店は立地の良い場所に大きな面積で出店していますから、いつまでこの収益を保てるか、こちらも難しい時代に入り始めたように思います。
僕は、異なるスペックを求めたために買い替えましたが、特別な理由が無くても、少し壊れたから新しい製品を買う。こういう行動は、皆さんにも心当たりがあるのではないでしょうか。一概に「使い捨て文化」が悪いという気はありませんが、少なくとも電化製品の価値観は昔と違ってしまったんだな、というお話でした。でも、物を大切にする心は、忘れてはいけませんね。
PS:
tumblrにて、ポジティブなコンテンツを育てています。
http://altacia.tumblr.com/
元気になりたい方はどうぞご覧くださいね。
twitterにてつぶやいております。
リンク先のWebページを見て頂ければ内容が見れますので、おヒマな時にご覧くださいね。
アンティーユの方のBlogですが、最近は熱心に更新に励んでいます(笑)
そちらもご愛読&クリックをお願いします。
皆様のパワーをアンティーユのBlogにも頂けますと幸いですm(__)m
現在運営を手掛けているセレクトショップ antilles(アンティーユ)のBlog
http://www.antilles-shop.com/
母体であるエサンス社のWEBサイト
http://www.aisance.co.jp/
☆クリックお願いします→ランキングヘ☆